●トータル・バランス・コンディショニングにおける軸トレとは?


個々の筋を限りなくアイソレート(個別化)して、柔軟性や筋力を向上させ、全身の筋バランスを整える土台となる筋トレ方法が、トータル・バランス・コンディショニングのベースでした。

個々の筋のアイソレートが改善されてきたら、次は、リユニット(再統合)のステップに進みます。

この時、動作における筋の使い方には、潜在的な活用パターンがあり、筋力が向上されても、動作で使われるとは限らない場合があります。そのような場合に「軸トレ」のような、日常的に使うことのないような、回旋系ユニット動作(複合関節動作)を行う事は、筋群コーディネーションの(連動)再構築に、大変効果的です。

特に、股関節の 内外旋と、ハムストリングス筋(大腿ニ頭筋と半腱様筋&半膜様筋)の連動は、日常動作からスポーツまで、あらゆる動作において重要な鍵となります。

この軸トレでは「股関節の内外旋とハムストリングス筋の連動性」が重要なテーマです。

バランスボールエクササイズのような、求心的なバランス調整能力を高めるエクササイズに加え、遠心的でかつ複合的でダイナミックなエクササイズも必要になります。その一つが「軸トレ」です。

「動きの力を、どの方向に伝えていくのか?」これが、トータル・バランス・コンディショニング理論における、リユニット&コーディネーションの重要なテーマです。

「軸トレ」は家庭で手軽にできる、筋バランスのチェックと、コーディネーション向上が期待できる効果的な、ホームエクササイズです。反復動作がベースなので、柔軟性向上のストレッチにも、ダイエットにも非常に効果的です。

そこで、トータル・バランス・コンディショニング理論では「軸トレ」に加え、「バーツイストトレーニング」「ロープハングトレーニング」など、様々なリユニット&コーディネーションのトレーニングをも用いますが、いずれも家庭で行うことは難しいトレーニング方法です。

バランスボールでの、エクササイズは求心的なバランス調整能力を高めることに適していますが、歩く走るような、遠心的な動作での複合的なダイナミックな動作には、より遠心的な負荷動作も必要であり効果的です。


●軸力

軸トレでは「関節の回旋の動きの支点=軸の動き」として捉え、首軸、体軸、股軸などで回旋動作による、運動連鎖の強化を目指す。軸には、回旋の回旋軸、ぶん回し運動の中心軸、頭と体幹を結ぶ重心軸などがある。これらの軸の動きが統合されてヒトの身体運動が構成される。日常生活やスポーツに於ける、軸の回旋力だけではなく、股軸などの内外旋の可動域を広げ、さらに重心軸との連動で、片脚立ちの安定性を高める、軸の総合力「軸力」の向上がメインテーマ。


●捻る、廻す、回旋系運動連鎖エクササイズ

体幹、股関節、肩甲帯などを回旋軸とした回旋動作主体での構成。「捻る」動きでは、多くの筋が回旋に連動し関与。筋の直線的収縮運動を、関節によって、回旋運動、振り子運動、円運動に変換。日常生活動作にはない「動き」で筋の連動&連鎖を刺激。どのエクササイズも、体幹を回旋し固定または連動するので、必ず「内外腹斜筋」が動員される。

回旋力やROMの左右差が大きいと、骨盤回旋や側弯症の「不良姿勢」や故障やパフォーマンスの低下に。


●究極のキネティック・チェーン(運動連鎖)型エクササイズ

軸トレでは、1〜2箇所の四肢の支持による動きをオープンチェーン。3箇所以上の支持による動きをクローズドチェーンエクササイズと位置付け、同系種目でも「クローズ系からオープン系へ移行することで難度アップを図ることができる」また「オープン&クローズ両方を交互に行う」バリエーション展開もあり。

※一般的定義

オープン・キネティック・チェーン:肢体の遠位端が自由な状態で行う運動(水泳など)

クローズド・キネティック・チェーン:

肢体の遠位端の動きが制限された状態で行う運動(ウエイトリフティングなど)

軸トレ オープン・キネティック・チェーン系(OKT)

軸トレ クローズド・ キネティック・チェーン系(CKT)


軸トレの回旋系動作は、多くの筋群が関与する「キネティック・チェーン」動作で構成。

3箇所以上の支持による動きを「3サポートチェーン」

1~2箇所の四肢の支持による動きを「1または2サポートチェーン」高い難度

軸トレで筋バランス調整の鍵

●ポジティブ・チェーン=動きやすく安定し、意識しやすい側の連鎖

▲ネガティブ・チェーン=動きにくく不安定で、意識しにくい側の連鎖 ※呼吸注意

ネガティブ・チェーンが改善されたら強度&難度をステップUP


●複合方向負荷

例えば、股関節に対して「伸展&外旋」で異なる方向からの負荷がかかるのが「軸トレ」。マシンにはない負荷様式。

股関節伸展&内外旋、脊柱側屈&回旋、股関節屈曲&内外旋など、重力方向だけではなく、他方向からの負荷を複合したエクササイズ構成。


●多くの筋群の同時動員

キネティックチェーンエクササイズならではの、一つの動作に動員される、固定筋群、主働筋群が非常に多いので、消費カロリー効率も高い。特に「内外腹斜筋、股関節内外旋筋群」は、常時動員される。よって、体温の上昇、発汗などが、短時間で生じる。さらに、体力レベルに応じた軽負荷で多回数行うことで、消費カロリーが高まる。


●Active Stability

→軸トレは、動きながら固定(スタビリティ)

→スポーツ動作も、動きながら体幹を固定

→あえて安定性を崩してスタビリティ性を高める

→上肢下肢の連動を作るために体幹を固定

→軸トレの最重要テーマ

「動きながら固定できる体幹&股関節をつくる」

→体幹の固定力が、強くても

 筋が硬化すると、呼吸機能にも悪影響

→上肢&下肢を、連動させる機能性が最重要




●効果を倍増させる「Alternate」(左右交互反復運動)

一般的な筋トレは、同一筋の直線的な反復(Concentric & Eccentric)軸トレ回旋筋の拮抗筋を交互に動く「Alternate」

反復ごとに筋収縮と伸張「ON & OFF」をスイッチ、筋の伸縮反復で、筋神経系(Motor-Unit)への刺激。ストレッチ効果も増幅。

軸トレには、左右対称動作を反復する行う「オルタ型」と、股軸や肩軸を片側づつ内外旋行う「要左右型」があり、グループでは同様に左右行う。パーソナルバランス調整では、動きにくい側を優先的に行い、連鎖改善を図る。


●体脂肪燃焼効率

スタビリティ&回旋動作で、多くの筋群の同時動員。低負荷、高回数で、サーキットTRができる。

肩甲帯周囲の「菱形筋や前鋸筋周囲」に分布する、褐色脂肪細胞(BAT)を刺激し活性化することにより、体脂肪の動員が促進される。しかも体幹と連動。


●軸トレの強度変換要素『LAS』

重要な3つの強度変換要素「Lever、Angle、Speed」

→Lever>てこ応用、膝屈でライト、膝伸でヘビー

 ショート(回旋脚の膝関節屈曲位)

 ロング(回旋脚の膝関節伸展位)

→Angle>ROMの角度が大きいほど、強度アップ

 ナロー(左右振幅45度程度)

 ワイド(左右振幅実施可能なROM)

→Speed>スピードが速いほど、強度アップ

 スロー(ゆっくりとした動作)

 クイック(素早い動作)


●軸トレは、エキセントリック収縮型

固定筋群も、主働筋&協働筋も「LAS」の負荷が「伸張位で最大」となる。筋肉が伸びるに従って負荷が増す。

例)殿筋群が伸びている角度で、負荷がかかる。


●軸トレ発展型「棒トレ」「ひもトレ」

EZバー、ショートバーなどを活用、ワイドな太軸、ナローな鋭軸、強化。

ゴルフ、テニス、野球などの回旋系スポーツには効果絶大。

座位、立位、前後開脚、両手、片手、フロント、サイドなど多様な変換可。

太軸:大きな重心軸移動を伴う、太くトルク型でパワフルな動き。

鋭軸:細く鋭く重心軸が移動したり傾かない、高回転型のスピーディーな動き。


●軸トレの活用法

1、ウォーミングアップ&ストレッチとして

(ランニング、スイミング、ゴルフ、テニスなど様々のズポーツに)

2、軸トレでサーキット筋トレ ※HLT→LRT→PUT→FT→繰り返し

3、有酸素運動&筋トレのサーキットで ※歩く→軸トレ→ジョッギング→軸トレ→繰り返し

4、ウエイト・トレーニングとスーパーセットで ※SR→ベンチプレス→繰り返し ※HLT→スクワット→繰り返し

5、ダイエットには「軸トレ・ベーシック3」を一日三回、食間に




●泳ぐ

水泳では、特に、クロール、背泳ぎが、回旋系連動が重要

肩関節では、どの泳法にも、インナーマッスルとアウターマッスルの連動した「内旋力」が非常に重要

ロングストロークで、力強いプル型なら、アウターマッスル

ショートストロークで、素早いピッチ型なら、インナーマッスル

水泳では、肘が曲がるほど、インナーマッスルの内旋筋群に負担がかかる

ジュニアでは怪我や故障の大きな原因

大胸筋や広背筋などのアウターマッスルの強化は必須(軸トレで)

大胸筋や広背筋など上肢だけ、腹筋の体幹だけ、スクワットなど下肢だけでは「泳ぎの連動性は不十分」

プルとキックを体幹が連動させる

さらに、プルの様々な角度でも、左右のキックが連動しなければならない

軸トレの、壁プッシュアップポジションなら、上肢、体幹、下肢までの連動が一気にできる

プッシュアップ系では、片手でプルの実践的な角度で、壁で、キックとの連動を強化

プッシュアップ系の両手タイプは、平泳ぎ、バタフライにも対応、縦系の泳ぎでも捻れのバランスが悪いと左右が対称に動けない、軸トレで左右のバランスを改善できると効果的

ヒップリフト系は、バックに効果的、ハンドポジションを変換することで、様々なプル角度にも対応

競泳では、飛び込み、泳ぎ、ターン、の3つのポイントでタイム短縮を目指す

軸トレには、飛び込み、ターンにも効果的な種目がある

もう一つ軸トレの優れた点、試合先の限られたスペースや場所でも、しっかりとしたウォーミングアップができること。泳法ごとに軸トレをチョイスし、低強度から、左右動きをチェックしながら徐々に強度を上げることとストレッチが同時にできる

軸トレ「プッシュアップツイスト系」「壁シングルハンドツイスト系」「ヒップリフト&レッグレイズツイスト系」さらに種目によって、細分化チョイス

競技の距離に応じて、強度X回数Xセット数を調整

 25~50m  高強度X10~16回X4~5セット

 100~200m 中強度X20~30回X4~5セット

 飛び込み&ターン 高強度X2~4回X4~5セット

※4~5セットには、ウォーミングアップセット、強度の漸増セットも含む


●打つ、投げるの基本特性

右利きの場合(左利きは逆)

右股関節(外旋と重心移動)

 テイクバック時、荷重脚で内旋位から初動し、強力な外旋と左脚への重心移動

左股関節(内旋と踏ん張り)

 ミート&リリース時、踏み出し脚で、外旋位で接地し、強力な内旋と踏ん張り

※軸トレの効果的な高強度種目、ツイストランジ、ツイスト移動ジャンプ

体幹(右外腹斜筋&左内腹斜筋による左側への回旋)

 左脚接地と共に「左内転筋群&左大腰筋」と連動して左脚の固定力を上肢に伝える

※反対側の腹斜筋(左外腹斜筋&右内腹斜筋)は回旋動作を止める「ブレーキングマッスル」弱いと腰を痛めやすく、回旋軸が乱れやすい

上肢

 打つ(背筋側が重要、広背筋、僧帽筋)

 投げる(体前面側が重要、大胸筋と、肩の強力な内旋)


●打つ


打つ系のスタンス(左右足の位置)と打撃方向の特性

ゴルフ、野球(スタンスと並行に、ボールを打つので、重心軸の大きな移動が効果的)

テニス、卓球(スタンスに向かって来るボールを打つので、小さな重心移動が理想的)

※テニス錦織圭選手のエアケイは、スタンスに向かって来るボールに対して、並行に大きな重心軸移動と

ジャンプツイストによる回旋パワーを加えた、超効率の高い、アクロバティックなショット

体幹&下肢&上肢の徹底した回旋力強化と連動性向上がメイン

打撃系といっても、スポーツの種目ごとに上肢の主働筋、体幹&下肢との連動性は異なる

野球のバッティング、上肢では広背筋、僧帽筋、前腕、

ゴルフのショット、上肢では広背筋、僧帽筋、前腕、

テニスや卓球やバドミントンの、片手フォアハンド、大胸筋、前鋸筋、前腕、

テニスや卓球やバドミントンの、片手または両手のバックハンド、広背筋、僧帽筋、前腕


●打撃系の軸の連動のポイント

テイクバックの角度(量、大きさ)、回旋全体の大きさとスピードを左右

(ロングワイド系、野球の長打狙い、ゴルフのドライバー、テニスのサーブ)

(ショートクイック系、野球のミート狙い、ゴルフのアイアン、テニスのフォアやバック)

スィング時の重心軸移動の距離

 大きい程、高出力になるが、回旋軸と移動軸の繊細なシンクロが重要、

 回旋が大きくても重心軸移動が小さければ、打撃パワーはロスする、

 逆も然り、回旋が小さくのに、重心軸移動が大きいと、ミートの精度が低下する

上肢、体幹、下肢のブレない軸と、効率良い連動

 どこかに、ウィークポイントがあると、連動は完成せず、強い部分に負担がかかり故障しやすい

 故障は、強い部位にも、弱い部位にも起きる

競技特性

 野球、ゴルフは、一発系、試合では、静止した状態から、一打撃に集中

  野球のバッティングでは、投げられた動くボールに対して、重心軸移動が多めに必要

  ゴルフのショットでは、動かないボールを打つので、重心軸移動は少ない方がミートの精度が高い

 テニス、卓球は、長時間、多回数、連続スィング系

  テニスでは、スピードとパワー、正確性が必要、さらに筋持久力、全身持久力

  卓球では、圧倒的なクイックレスポンス、正確性が必要、さらに筋持久力、全身持久力

軸トレ種目でのポイント、体幹&下肢&上肢の徹底した回旋力強化と連動性向上がメイン

「レッグレイズツイスト系」「ヒップリフト&レッグレイズツイスト系」「スプリットランジ」「ツイストジャンプ系」「スタンディングフルツイスト系」「ツイストブリッジ」

 重心軸移動が大きく、回旋力をパワーアップでき、全身の連動性を高める種目、

  高強度少回数(2~4回X4~5セット)または、中強度多回数(15~20回X5セット)で行う

 重心軸移動が小さく、回旋力をパワーアップでき、全身の連動性を高める種目

  高強度少回数(2~4回X4~5セット)または、中強度多回数(15~20回X5セット)で行う

 重心軸移動が小さく、クイックレスポンスでの、全身の連動性を高める種目

  中強度多回数(15~20回X5セット)で行う

※4~5セットには、ウォーミングアップセット、強度の漸増セットも含む

※一通りの体幹&下肢&上肢の軸トレ種目を行ったら、実際の「打つ」動作を行って、活性化させた筋の連動を、刷り込む

※格闘技系、パンチ

パンチの種類によって主働筋、連動性は異なる

ストレート系(三角筋、上腕三頭筋)重心軸移動大、回旋パワー中

 軸トレ、HLT&LRT、スプリットランジ、壁片手プッシュアップ、壁片手ツイスト、ツイストブリッジ

フック系(大胸筋、上腕二頭筋)重心軸移動小、回旋パワー大

 軸トレ、ツイストプッシュアップ、ツイストジャンプ、ツイストブリッジ

アッパー系(三角筋、上腕二頭筋)重心軸移動上下、回旋パワー小

 軸トレ、壁背面ツイストライズ、ツイストブリッジ、ボール肘つきツイスト

バックハンド系(三角筋後部、僧帽筋)重心軸移動大小、回旋パワー大

 軸トレ、レッグレイズツイスト両脚ロングでミドルハンドポジション

クイック&パワーと、筋持久力が必要


●投げる

野球では、オーバースロー系とサイドスロー系

オーバースロー系(大胸筋、広背筋、腹直筋、大殿筋の縦の固定力も必要)

サイドスロー系(大胸筋、内外腹斜筋、股関節の総合的な回旋力)

投げるパワーを上げるためには、上肢&体幹&下肢の回旋パワーとブレない回旋軸、広いスタンスでの重心軸移動で、荷重移動による体重を乗せる、が必要

広いスタンスの重心軸移動には、下肢全体の筋力と回旋力が重要。

 足りないと、広いスタンスでの安定性が低下し、コントロールに悪影響

 スタンスを狭くすると、荷重移動によるボールへの勢いが不足し、スピードが乗らず、

 球威も弱く、腰・肩・肘などに無理な負担がかかり、故障しやすい

※軸トレの効果的な高強度種目、ツイストランジ、ツイスト移動ジャンプ

体幹

オーバースロー系は「腹直筋」を中心にした、縦回旋系種目と横回旋系種目

サイドスロー系は「内外腹斜筋」を中心にした、横回旋系種目

※軸トレの効果的な高強度種目、レッグレイズツイスト、ボールツイスト

上肢

オーバースロー系、サイドスロー系共に、大胸筋と体幹「内外腹斜筋」の強力な連動力が不可欠

肩関節では、インナーマッスルとアウターマッスルの連動した「内旋力」が非常に重要

肘が曲がるほど、肩のインナーマッスルの内旋筋群に負担がかかる

ジュニアでは怪我や故障の大きな原因

大胸筋や広背筋などのアウターマッスルの強化は必須(軸トレで)

大胸筋や広背筋など上肢だけ、腹筋の体幹だけ、ランジなど下肢だけでは連動性は不完全

※軸トレの効果的な高強度種目、プッシュアップツイスト系、壁シングルハンド系、肩肘前腕回旋系

※一通りの体幹&下肢&上肢の軸トレ種目を行ったら、実際の「投げる」動作を行って、活性化させた筋の連動を、刷り込む

軸トレ「レッグレイズツイスト系」「プッシュアップツイスト系」「壁シングルハンドツイスト系」「ヒップリフト&レッグレイズツイスト系」「スプリットランジ」「ツイストブリッジ」


●蹴る

サッカーなど球技系の「蹴る」動作では、接地系と空中系がある。

接地系では、軸足股関節の「内旋力」と「蹴り足」を振り抜く、体幹の回旋力が重要

 上肢は、バランスを保つだけではなく、反動を使って、蹴り足の回旋力を高める働き

 下肢と体幹だけでがなく、上肢と体幹と下肢までの、振り抜く連動性が重要

蹴る時、足、股関節、体幹、頭の位置は「傾いた、くの字姿勢」この姿勢で蹴る回旋力の連動性強化が必要

不安定な体制や、軸足に力が入らないような姿勢でも、連動性が高まれば、ボールを蹴る力を向上できる。


空中系では、踏切時に全身の回旋力を使い、飛ぶ方向、蹴る方向の予備動作を行う

 さらに、跳躍後、空中でフェイントをかけて、蹴る方向を変える場合もある

軸足の、様々な角度や姿勢「傾いたくの字姿勢」での「蹴り力」アップには、軸トレの「壁シングルハンド回旋系」がお勧め。股関節、体幹、上肢と、ベースの軸トレを行ってから行う

※軸トレの効果的な高強度種目「ヒップリフト&レッグレイズツイスト」「壁シングルハンドツイスト」


●トレーニングの進歩、今の常識、昔は非常識

トレーニングは進歩しているのだろうか?トレーニング方法は「軍事機密」と同等の国家機密だと言う賢者がいる。兵士の戦闘能力を高めることこそ、究極のトレーニング方法だから。

だとすれば、多くの大国が、他国に漏洩せぬようノウハウを保秘していても不思議ではない。

例えば、ウエイトトレーニングのビッグ3といえば、スクワット、デットリフト、ベンチプレス、そしてスナッチやジャーク。ウエイトリフティング種目ではポピュラーだが、これらだけでは戦闘能力向上には?

また、トレーニングマシンは、実はここ30年あまり進化してはいない。

基本設計や構造は変わらず、動かし方、負荷のかけ方が、アレンジされただけ

特に、連動や回旋系のトレーニングマシンは稀少

しかし、兵士の戦闘能力を考えると、格闘技、打つ、投げる、蹴る、跳ぶ、駆けるなど、

の回旋連動系の「高密度、高強度のトレーニング」が、不可欠なはず。

しかし、現状、封印されているがの如く、一般的には普及していない。むしろ逆行しているようにも見える

マシンメーカー大国のアメリカでは、企業の吸収合併が頻発し、弱肉強食の様を呈している。

その裏に、進化しない大手マシンメーカーと軍部の間に、画期的なマシンを一般には販売しない裏協定があるのだろうかと疑いたくもなる。私たちの楽しむスポーツ動作、打つ、投げる、蹴る、跳ぶ、駆けるなどには、

実は、回旋連動系、複合方向負荷系の、筋トレが不可欠。しかし、手軽なトレーニングマシンも皆無。

そこで、本書では、自宅でも、オフィスでも、公園でも、どこでもでき、

自分の体重を負荷として用い、全身の回旋連動性を高めることができ、カラダを動きやすくし、もっとスポーツを楽しむための、筋トレ種目を多数紹介。封印されてきた、カラダの身体能力を高める「鍵」


●テニス

錦織圭選手の進化が止まらない。

欧米のビッグ選手達よりも、錦織圭選手のどこが優れているのだろう?

ジョコビッチ選手は、何故「絶対王者」なのだろう?

テニスは、ある意味、ネット越しの格闘技。

如何に、相手の裏を付き、崩し、自らのメンタルを制御し、強く、速く、長く、動き打ち続けられるか。

メンタルと、戦略と、技術と、スタミナの総合力が求められる、究極の対戦スポーツだからこそ高額賞金にも納得

ジョコビッチ選手の内転筋群は、超高性能ブレーキ

テニス横移動、滑ってブレーキングしている時、股関節を支えているのは、強靭な内転筋群

あんなに細身なのに、140度位、開いているので、脅威の柔軟性と筋力の証拠

さらに、さらに、試合中何度も繰り返し反復出来る、無尽蔵の筋持久力

もっと凄いのは、開脚から一瞬にして捻って切り返えせる回旋パワーの連動性

他の選手と決定的に全く違うのが、この「脅威の内転筋群による、回旋パワーと連動パフォーマンス」

圧倒的な総合力に加え、どんなに左右ワイドに振られても打ち返せる、この脅威の内転筋群が最大の武器

錦織圭選手の戦闘能力

大柄な欧米選手に比べ、錦織圭選手の優れた点

その1、初動の反応速度

動き出しの初動、ボールの方向への反応速度(レスポンス)が大変優れている

彼の、優れた動体視力、相手選手の動作の洞察力、全身の連動能力に加え、小柄だからこそ、他の大柄な選手よりも、コンマ何秒かだが、確実に反応速度が速く、初動の一歩でアドバンテージがある。

これが、ボール際30cmの違いを生む。だらか、ボールに追いついてリターンができる。

その2、体格不利をカバーする絶妙の連動と技術

錦織君、各関節回旋のパワーとタイミング、ブレない軸、精度、

繊細な連動のタイミングが重要で、狭い予備動作でも強打が可能、但し力みがあると連動が乱れやすい

「エアケイ」は、回旋ジャンプの回旋力も打点の高さと伴に、応用している究極の連動打ち

崩れそうな体制でも、しっかり強打ができる

ところが、強打のための回旋軸と連動は、繊細で微妙な「フィジカル&メンタルの」バランスが重要な「もろ刃の剣」

回旋軸の連動、究極は、フィギュアスケート4回転の羽生選手や浅田真央選手の苦闘、体操個人総合王者の内村選手、才能に加え、何度も何度も繰り返す、膨大な演技の反復練習で、技を身につける。

しかし、テニスは不測の動き、極限の高速で左右に振られるラリーでは、事前の反復練習は困難。

試合開始直後から「回旋軸連動」が「ツボ」にはまりにくい。ツボにはまると、錦織圭選手曰く「神ゾーン」だから、極限のラリーの連続が、錦織選手の究極の反復練習となり、試合の中で、軸と回旋連動が、研ぎ澄まされて来る。後半に向かって、タイミングが極まってくると、精度が上がる。狙ったコーナーに思い通りのボールが打てる。だから、最終ゲームでの勝率も高まる。

以前は、ここまでたどり着ける、スタミナが不足していた。マイケルチャンコーチとの出会いで、確実に持久力が高まったからこそ「実戦での反復練習」を可能にし、より回旋連動が極まったのではないか。

大柄な選手、移動速度は速く、左右に振られても、追いつくが、消耗度も大きい

後半になって徐々に追いつくスピードが低下してくると、より錦織圭選手が優位になってくる

欧米選手、サイドから返せるが開脚姿勢からでは、ボールの勢いも弱まり、浅くなりやすい

この、浅いボールこそ錦織圭選手のチャンスボール。そこを確実に決め切れると、勝てる。

欧米選手が、サイドに大きく動ける強みを、錦織圭選手が、逆手にとって攻める姿に期待。

試合で強くなる意味では、マラソンの市民ランナー川内選手にも通じる。

彼の活躍は、陸上長距離トレーニングの、既成概念を打ち破った。「脅威の実戦での反復練習」


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